石垣島のソテツ味噌の作り方

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はいさい!

石垣島と言えば大自然が楽しめる島でもありますが、その大自然に多くみられるのがソテツ!

石垣島へ来たら絶対に見られる植物の一種だと思いますが、今回はソテツの生態や毒性についてまとめました。

ソテツ(蘇鉄)

ソテツ(蘇鉄)

石垣島ではよく見かけるのがこのソテツ。

南国風でインスタ映えする植物ではありますが、実は毒がある植物で、でも昔は食用として人々を助けたとしても知られるこのソテツ。

漢字で書くと「蘇鉄」ですが、由来は枯れかけている幹に鉄の釘を打ったところ、蘇ったという言い伝えからこの名前がつきました。

どんな植物?

ソテツは裸子植物ソテツ科の低木、日本で自生する唯一の種類でイチョウや松の仲間です。

日本では暖かい地域、九州や沖縄でよく見られる植物です。

大きさは成長すると3メートルから5メートルとかなり大きくなります。

幹はとても太くて枝分かれはほとんどしないので、細い枝はありません。

葉っぱは一枚一枚が細くて羽のように何枚もついており、四方に広がって葉先が細く鋭いので刺さると痛いです。

オスとメスはそれぞれ別の株で成長し、雄しべと雌しべはそれぞれ茎の一番上につきます。

雌しべはドーム型でトウモロコシみたいになっている部分。雄しべは幹と同じくらい太くて松ぼっくりの笠のような形をし、これが受粉されて成長すると、雌しべの株には種子ができ、熟すと朱色に変わっていきます。

開花は6月~8月頃の夏場によく見られます。

ソテツの根っこ

ソテツはジュラ紀(1億5千万年前)に多くの化石が発見されていて、その時代に多く繁殖していたことが確認されています。

なぜそんなに繁殖していたのか・・・。

ソテツの根っこにはシアノバクテリアという細菌が住んでいるので、根が珊瑚のように太くなっています。

このシアノバクテリアという細菌は最古の生物の1つと言われていて35億年前の地層からこれに似た化石が発見されています。

シアノバクテリアとソテツが共生することで、シアノバクテリアがソテツの肥料となる物質を造り出してます。

そのためソテツはどんな環境でも生きていくことのできる生態に進化していったと考えられていて、現在もなお繁殖し続けているとされています。

毒性は?

ソテツにはサイカシンなどの毒性があります。

サイカシンは植物に含まれる化学物質で、ソテツには種子や葉、幹などほとんどの箇所に含まれています。

人がこれを口にすると体内でホルムアルデヒドに変わり有害となり、発がんする可能性もあると言われています。

ソテツを常食として食べている民族には、筋萎縮性側索硬化症(ALS)が多発していることも確認されています。

また、1975年には牛がソテツの葉や種子などを食べて命に係わる神経症状が現れたことも報告されています。その後1982年までに116頭の牛が中毒になり、そのうち29頭が死亡しています。

犬の散歩中に犬が誤って食べてしまい中毒症状がでたということも確認されています。

うちの犬も誤って食べたことがあり焦って吐かせようとしましたが、時すでに遅し、飲み込んでしまったようで様子を見ました。
その時は運よく?

何も症状は出ませんでしたが散歩中の誤飲は本当に気をつけようと思いました。

ソテツを食べる?

毒性のあるソテツですが、種子や幹からデンプンが取れるとして、昔は薬や食用として毒を抜いて用いられていました。

沖縄ではかつて飢餓を救った食材としてその当時は沢山食べられてきましたが、毒抜きの方法を間違ったために多くの人が中毒死してしまったことなどから、この時のことを「蘇鉄地獄」と呼ばれるようになりました。

毒性の研究が進んでいて発がん性があることなどが分かり、食べられることはそんなに多くはないようですが、郷土食「シンガイ」や「ソテツ味噌」として今でも食べられています。

ソテツの実が薬に

ソテツの実は秋ごろに採取されて、風通しの良い場所で陰干ししながらよーく乾燥させて煎じると生薬として用いられ、胃痛や咳止めなどの効果があります。

シンガイの作り方

ソテツの幹からはデンプンが沢山取れるのでそのデンプンを利用して「シンガイ」という郷土食を作る事が出来ます。
まずはシンガイの「シン」を作ります。

① 幹の皮をはいで数日間天日干しにし、カラカラにする
② 何度も水にさらす
③ 布でくるみ暗所に寝かす
④ 黄色い麹が生えているのを確認したらよーく水洗いする
⑤ 杵と臼で細かくし、柔らかくなるまで練りまくる(水を頻繁に変えるのがポイント)
⑥ さらに細かくすりつぶしていく
⑦ 水につけると底にでんぷん質のものが沈んでくるのですくい上げる
⑧ でんぷん質のものを団子状にする
⑨ 乾燥させる
これで「シン」の完成です!

サイカシンという毒は水に溶けだす性質があるので、よーーく水にさらして水を頻繁に変えることが大切です。
シンが完成したら、お粥と混ぜていきます。

これで郷土食「シンガイ」のできあがり^^

ソテツ味噌の作り方

① ソテツの実を風通しの良い場所でよーく乾燥させる

② 実をたたき割って種子を取り出す

③ 種子をよーーく水にさらす

④ 水にさらしたら天日干しでよーく乾燥させる

⑤ 乾燥したら杵と臼でたたき、粉末状にする

⑥ 玄米と合わせて蒸す (半日以上蒸す)

⑦ 蒸したら冷ましてコウジカビを繁殖させる(3日ほどでできる)

⑧ 煮た大豆やふかしたサツマイモなどを麹に混ぜて、塩を加えて杵と臼で潰す

⑨ 少しずつ手で丸める

⑩ 内側に焼酎を塗って消毒したツボを用意する

⑪ ツボに丸めたものを詰めていく

⑫ 詰め終わったら上から塩をふりかけ、バナナの葉で蓋をする

⑬ 数か月間、発酵と熟成をさせる

これでソテツ味噌の完成です!

作るのに時間と手間暇がかかりますが、独特な風味と甘みが特徴で、お茶漬けにいれたり、そのままおつまみとしても食べられています。

ちなみに味噌の賞味期限は入れる塩分量によって変わりますが6ヵ月から1年です。

ソテツの実には鉄分やミネラルが豊富で健康にも良いとされています。

まとめ

石垣島のいたるところに生えていてインスタ映えするソテツくらいに思っていましたが、毒を持ってもなお食用にされ薬にもされて人々を助けてくれる植物なんだということを初めて知る事が出来ました。

なんと言ってもジュラ紀から今も繁殖し続けている植物とは知らず、その間も進化を遂げて今の姿でこの地に生きていることに感激してます!ロマンですね^^

※ただ、今回食べ方などを載せていますが、

ソテツを食べる場合には個人の判断で毒が抜けただろうと食べるのは危険なので、
現地のおばぁたちによく習ってから食べることをオススメします。

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